待ち望んだあわび漁解禁!

2012年12月10日

11月下旬に、今年初めてのあわび漁がようやく解禁になりました。昨年は震災の影響で船が出揃わず、あわび漁も不漁に終わったため、 本当に待ち望んだあわび漁の解禁になりました。

釜石をはじめとする岩手県沿岸でのあわび漁は 、大半のところで1年のうちわずか2ヶ月、11月と12月にだけ行われます。さらにその2ヶ月の間であわび漁を行える日数はわずか8日足らずで時間も1日あたり約3時間半程度です。定められた日以外はあわびを獲ることは出来ません。あわびを保護する観点からしてもそれ以上の漁が行われることはほとんどありません。

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 肉厚なエゾアワビです。三陸の海の恵みをいっぱいに受けて育ったんですね!

あわび漁の解禁には段階があり、まずはあわび漁解禁の前日に漁協組合の担当者らが船で海に出て、波の高さ、風の強さ、海の水のにごり具合を確認します。そこで特に問題がなければ翌日、あわび漁を解禁します。

あわび漁解禁の知らせは町内放送で行われ、

「組合員の皆様にお知らせします。明日あわびの口開け(くちあけ)を行います。」

という放送が流れます。

口開け(くちあけ)とは漁を解禁するという意味です。

ですが、あわび漁当日に急に海が荒れてしますこともあります。その場合は数年前までは当日の朝4時や5時頃に

「今日は海が荒れているため、あわびの口開けは中止になりました。」

と町内放送されていました。

あわび漁と関係のない方にとってはすごく迷惑ですよね(笑)

ただ、やはり海のそばに住んでいる人たちにとっては、あわび漁はその位重要なものだったのだと思います。

数年前から、海の近くにある漁協組合の倉庫の上にランプを取り付け、あわび漁が問題なく解禁される場合は緑のランプを点灯、中止の場合は黄色いランプを点灯させるようになりました。

「もっと早くそうすれば良かったのに」

という声も少なからずあったようです(笑)

ですがやはりあわび漁が解禁されると町が一気に活気づきます!

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 やっぱり活きがいいですね。ちょっと目を離すとすぐに他のあわびとくっつきます(笑)

三陸産のあわびは「蝦夷あわび」といい、あわびの中でも最高級品といわれています。そのため三陸産のあわびには高値がつくため、あわび漁は昔から浜で仕事をする人にとってのボーナスといわれています。

あわび漁が終わっても「今日はあわびがいっぱい獲れた」「あそこでいっぱいあわびを獲っていた」など、あわびの話しで持ち切りになります。
あわびは「カギ取り」と言われる、船上から箱メガネで海底にいるあわびをみつけて長い竿の先につけてあるカギをあわびに引っ掛ける方法で獲ります。その際に、あわびの貝の部分を傷付けないよう、あわびの身が厚い部分にカギを引っ掛けるようにして獲ります。

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 狭いところに船を入れてお互いひしめき合ってます。

12月に入ると気温が一気に下がり、指がかじかむ様な寒さの中での漁になりますが、寒さを忘れるほどみなあわび漁に集中します。あわびがいる様な場所は限られているため、漁の最中に船と船がぶつかることもしょっちゅうあります。

あわび漁は小さな港町を活気づけてくれますね!

まだ全ての船が出揃ったわけではないですが、昔から変わらないあわび漁の活気。見ているだけで晴れやかな気持ちになります!あわび漁に行く全ての漁業者さんの安全と大漁を祈念致します!あわび漁はこれからも変わらず、浜で働く人間にとってのボーナスであって欲しいですね!

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